いくぜぇぇぇぇ、、、、ひっさぁーつ、、、ギガァー・ドリルゥゥゥーッ・ブレイクゥゥゥッ!!!
グーテン・モルゲンッ!!!はいどーもー、森です。今日はブリュッセルの小便小僧をみ見に行きました森です。意外に普通っす。
ちなみにタイトルは、私が「この世で最も血が熱くたぎるアニメ」だと思っている「天元突破グレンラガン」の主人公の必殺技の名前です。
「ギガドリルブレイク」
頭が悪そうな感じと強そうな雰囲気が絶妙にミックスされた、ミラクルなネーミングですねっ!
グレンラガンの「ギガドリルブレイク」
ドリルでかすぎやろっ!
という当然の突っ込みはあえてしないでおきましょう。
さて、なぜドイツにやってきてギガドリルブレイクやねん!なのか。そう、あれは忘れもしない「ケルン」での32時間・・・・。
書かせて下さい・・・。
フランクフルトからケルンという街にやってきた私は、危機的状況に陥っていました。ま、自業自得なんやけどねっ!
ケルン到着 AM8:00
ケルン出発 翌日のPM4:30
この32時間に一体何があったのか?
では書いていきたいと思います。
朝8:00に到着した時点で、宿の予約をもっていませんでした。更に相変わらずの体調不良で頭痛・鼻水&悪寒の三重苦。頭が回らないし正直何も考えたくないような状況でした。外は極寒やしね。
この日は週末ということと、ケルンの物価が高いということが重なり、宿はどこも50ユーロ以上でした。
うん、む~りっ!!
そこで考えた妙案が、「そうだ、明日にはオランダに移動するんだから、このまま駅に居ればいいじゃないっ!ケルン大聖堂も近いしっ!」です。
まぁ、ワンカインドオブ自殺行為ですね。
とりあえず駅のベンチで時間を潰し、12:00にクロークルームにメインバッグを預け、行動開始です。といっても行動できないぐらいぐったりしていたので、ベンチに座ってぼ~~~っと人間観察をしていました。駅のベンチといえどもクッソ寒かったです。
アンダーアーマー上下・シャツ・フリース・ウルトラライトダウン・モッズコート・マフラーと、これだけ着ていても寒かったです。
「大聖堂には明日行こ~。」とか、「晩飯どーしよ~。」とかそんなことを考えながら人間観察をしたり、自販機でコーヒー買って飲んだりして過ごしていました。
そこで気が付いたことが1点。
ホームレス・物乞いの類の人がめっちゃ多い。
なんでや、大きい駅やけど、どこに移動しても居てるやないか。そんで、何回も何回も自販機のお釣りの出口を探ったり、ゴミ箱をのぞいたりしている。
座ってたら「食べ物ないから20セントくれ」っていってくる、何故か「ボコボコにされて3日後」みたいな感じで顔が腫れてる若いにーちゃん。
あかんバックパッカーの成れの果てみたいな感じの、アルコール依存症丸出しでガクガク震えてるにーちゃん。
めっちゃでかいビニール袋に、更にビニール袋をパンパンに詰めているおじいちゃん。
アメフト選手みたいなガタイで車いすに乗っているにーちゃん。(この人もシバかれた後みたいな顔やった)
缶ばっかり集めてるおじいちゃん。
私がこの日に関わった人達を挙げましたが、ホームレスの人達はもっといてました。
そして、そんな人達に対する周囲の視線は、やはり冷たいものでした。年配の人達は比較的優しかったんかな~、と思うような場面も目にしましたが、やっぱり大多数の人達は冷たくあしらっていました。
でも、中には若いにーちゃんがホームレスのおじいちゃんにビールあげてたりする場面も目にしました。
東欧から目にしてきたヨーロッパのホームレスの人達。いままでのどこの街にも多少は居てましたが、ここケルン駅は多かった。
やっぱりこれも移民問題とか絡んでんやろか。などと思いつつも、自分は自分の状況を打開しなくてはならない。
兎に角、明日の夕方まで持ちこたえればOK!
アムステルダムに行けば安宿はある!
そこで脳裏に浮かんだ言葉・・・・
「天元突破」(はい、アカン思考ですね。)
時間が問題なら、真正面からその時間を潰してやろーじゃね~かっ!!!
と、なりました。へへっ♪
ベンチを行ったり来たり、あっちをウロウロこっちをウロウロしているうちに時刻は21:00。
さて、どうやって夜を明かそうか考えていると、缶のおじいちゃんがタバコくれといってきました。
タバコぐらいならと、1本あげて、一緒に外に吸いに行ったことが切っ掛けで、なんか色々と助けてくれました。
お互い言葉が分からないけど、なぜか分かってしまう不思議。
そこからおじいちゃんとは一緒に居たのですが、ホームレスの人達のネットワークなんでしょうね。
夜中になって人が少なくなると、上記に書いた人達が集まってきました。
おじいちゃんは私をマックカフェに連れて行ってくれ、一緒に暖をとっていました。この時期のドイツはガチで寒い。
「ここなら少しの時間は大丈夫だ!」的なことを
不適な笑みで言ったおじいちゃんが、私の中の「戦場で上官にしたいランキング」の上位に食い込んだのはいうまでもありません。
それでも店員に出ていけ的なことを言われたので、おじいちゃんと合わせて2杯コーヒーを頼んで、なんとか朝5時まで粘りました。
ガラス1枚隔てた向こうでは他の人達がなにやらやっていました。
アルコール依存症のにーちゃんにあっつあつのコーヒーを渡して、当然にーちゃんはガタガタ震えてるからこぼして「アッツ!」ってなる一連の流れを3回は繰り返して楽しんではりました。
兎に角ね、結果からいうと無事に天元突破できたんですがね。
ホームレスの人達と1晩一緒に過ごしてみて思ったのが。
これ拷問やな。です。
言葉が悪いかもしれません。でも、実際にそう感じました。
私は1日だけだから耐えることができましたが、
寒くて眠れない・横になれない。というストレスは、心身ともに計り知れないダメージを与えます。
さらにグルグルと同じコースを回って何か役立つものを探す。
お釣りの取り出し口にお金が入っていることなんて、そんな滅多にあることではないですし。
ほんまにキツイな。
そう身をもって体験した森でした。
なんかね、戦争とかそういうダイレクトに死に繋がるようなことは、今の世界では本当に極一部の地域でしか起こっていないことですよね。
「戦争のない大部分の地域はおおむね平和」と、私はそう認識していたのですが、これはどうやら間違いだったようです。
戦争が起こっていなくても、毎日どこかでこの拷問を受け続けている人達が大勢いる。その人達が現状そうなってしまった理由は分かりませんが、世界は平和ではない。と再認識されられた体験でした。
EUの主要国なんて移民問題でえらいことなってるみたいやしね。
気になる人は「ヨーロッパ 移民」ぐらいで検索すれば結構HITすると思います。
日本ではあまりメディアで流れないですが。
翌日の夕方、無事にバスに乗り込み、瞬殺で意識が飛んだのはここだけのはなし。
P.S. 缶のおじいちゃんありがとうございました。私が寒すぎてアルコール依存症のにーちゃんより震えだしたときは、めっちゃ心配してくれましたね。今では体調も戻って元気にやっています。私には何もできませんが、おじいちゃんが毎日温かい布団で眠ることができるように、あれから毎日寝る前に祈ってます。
本当にありがとうございました。