号外 相棒との決別緊急記者会見
はいどーもー、オーラーッ!!
今回は、なんと相棒との決別となったので緊急記者会見を開きたいと思います。
私、けっこう物に名前を付けたりして大切にするタイプなんですが、そーやって色んな物に名前をつけて生活していると、自然と物に対する愛着が湧いてくるものなのです。
今回この記者会見を開いたのも、そういう愛着からきたものだと思います。
思えば長いこと一緒に旅をしてきました。どこに行くにも一緒で、暑いところ寒いところ、高所や砂漠、難所も一緒に越えてきました。辛い時も、また健やかなる時も寝食を共にしてきたこいつ。
まさになくてはならない旅の相棒と言っても過言ではない存在でした。
ですが、積み重なったダメージを考慮すると、そろそろこの辺りが限界だと判断したので、ここで相棒との決別を宣言したいと思います。
では早速、今回お別れとなる相棒にお話を伺ってみたいと思います。
ジーパン「どーも、こんにちは。森の相棒「3ドル」です。」
質問「どーも、宜しくお願いします。」
3ドル「あ、宜しくお願いします。」
質問「えー今回、3ドルさんが森さんと決別するということで、この記者会見を開いたわけですが、率直に今の心境をお話しいただけますか?」
3ドル「う~ん、心境?そーですねー、まー来るべき時が来たという感じでしょうか。我々ジーパン族は人間からしてみれば消耗品という見方をする人が多いと思います。そう考えると、森さんはまだ大事に穿いてくれた方だと思いますよ。」
質問「そうですか、では何か森さんに言いたいことはありますか?」
3ドル「言いたいこと、そーですねぇ、カンボジアで森さんに買われて早一年。一緒に40か国も旅行していたので言いたいことは山ほどあるんですが、特に強調したいのはトイレに行った後にオレで手を拭くなってことですかね。」
3ドル「あの天パね、トイレの後で手を洗ったら、オレで手を拭くんすよ。そんなことしてっから腿の部分が薄くなって破れるんだっつーの。」
3ドル「そもそもなんで俺を買うときも値切ってんだよ、俺には5ドルの価値もねーってか?一体誰のおかげでスリに遭わずにここまで来たと思ってんだよ。ったく。」
質問「3ドルさんのおかげでスリに遭わなかった?」
3ドル「あー、なんつーかね、ほらオレって結構テーパードでしょ?タイトっしょ?あの天パね、普段いっつもヒップポケットに財布を入れてるわけ、つまりちょっこすオツムが足りないわけ、そんなのスリからしたら盗って下さいって言ってるようなもんじゃん?
ほら、でもオレはタイトだから、その辺はぴったり財布をガードしてたってわけよ。」
3ドル「そうそう、そーいえば見てよこの右足部分の汚れ。これなんだと思う?」
質問「右足部分の汚れですか?なんでしょうか。」
3ドル「コレね!アイツのバイクのフロントフォークのオイルなんだよっ!もぉ~たまんねーよ?バイクに乗ってたらオイルが飛んできてオレに付くんだよ!それを見てもあのバカは「これも味っしょ!」とか言っちゃうんだよ。もーね、アホかと、ヴォケかと。
「味っしょ!」とかアホ面で言ってる割には、学校とか公的な場所に行く時はサブの汚れてないパンツで行くんだよ。おらぁー悲しかったねぇ~、正直な話。」
質問「あの、すいません、飲んでます?」
3ドル「飲んでないっ!飲んでないよぉ~!1っ滴も飲んでまーせーんっ!いや~、いいじゃん、最後なんだし。言いたいこと言わせてよ。
えっ!?時間っ!?なになにそんなんあんの?なにっ?巻きで?
うーそーだぁー、分かった分かった分かりましたよっ!
じゃー最後に一つあけ言わせて、アイツね・・・実は
きゃぁぁぁぁぁぁあああーーー!!
ひゃぁぁぁああーーーー!!!!
あ、ごめ、ごめん な さいぃやややぁぁーーー!!
や、やめ〇@#△%!*$----!!
・
・・
・・・
3ドル「うっす、自分、3ドルっす!これからは短パンとして生きてくっす!」
「正直、森さんがマナウスに来て短パンを羨ましそうな目でていたときから、こーなるんじゃないかなと薄々気付いてたっす!生意気言ってさーせんっしたぁぁー!」
これで緊急記者会見を終了とさせていただきます。